ホワイトペーパー

3Dプリント製金型での射出成形

本記事では、3Dプリント製の樹脂型を使用した小ロット量産の方法、それに適した材料、樹脂型設計のガイドラインまでを解説いたします。

この資料の内容は?

はじめに

本技術資料では、Formlabs SLA 3Dプリンタで造形した金型とGalomb社のModel-B100 Injection Molderを使って射出成形した小さな熱可塑性のパーツの製作方法について記述しています。二種類のデザインの金型を試験的にClear レジンで作成しました。一つは大きな蝶の形をした金型で、もう一つは一回の射出で4つの小さな蝶を成形するための金型です。更にもう一種類、USBデバイスの筺体を成形するための金型をHigh Temp レジンを使って試験的に作成しました。これらの金型はFormlabsの3Dプリンタでプリントされ、射出成形パーツは、様々な素材を使ってGalomb社とFormlabsが共同で製作しました。

3Dプリント金型を使ったパーツの少量生産

現在、世界に出回っているプラスチック製品の大半は、射出成形方式で製作されています。経済的なデスクトップ型3Dプリンタと射出成形機を使えば、大量生産するプラスチック製品に組み込まれる小さな機能的パーツを製作するための金型の内製化が可能になります。
少量生産 (約10~100パーツ) の場合だと、3Dプリントした金型を使うことで、時間と費用の節約が図れます。3Dプリント金型を使えば、よりアジャイルな製造法が実現可能となるため、エンジニアやデザイナーは、これまでよりも短いリードタイムと低コストで、金型を修正したり、製品設計の調整を繰り返したりできるようになります。
光造形 (SLA) 方式の3DプリンタであるForm 3で造形できるパーツは全体が滑らかで堅く仕上がるので、卓上で実施する射出成形の温度や圧力にも耐えられます。SLA方式で3Dプリントするパーツは密度の高い等方性体として化学結合するので、FDM方式では得られなかった品質の機能的金型を製作することができます。
Formlabsは、経済的な射出成形機の製造元であるGalomb社と提携して、SLA方式で作成した3Dプリントで射出成形用の金型を製作できるかを試験し、実現可能であることを証明しようと試みました。

3Dプリント製金型での成形方法

この試験的なプロジェクトでは、機能的な小さな金型の作成が可能なClear レジンと広範囲の熱可塑性溶融温度に対応できるHigh Temp レジンを採用することにしました。FormlabsのClear レジンがこのプロジェクトに選ばれたのは、十分な強度、精細なディテールへの対応力や滑らかな表面仕上げが得られるからです。また、Clear レジンは、半透明なレジンであるため、金型の充填状態が確認し易いのも、金型作成用の材料として好まれる点です。なお、Formlabsのスタンダード系レジン (Clear レジンの他にWhite レジン、Black レジン、Grey レジン) ならいずれも同様の機械的特性を持っているので、金型の作成に適しています。今回のプロジェクトでは、積層ピッチを100ミクロンに設定し、それぞれ約2時間弱で金型の3Dプリントを完成させました。形状によっては、複数の金型をビルドプラットフォームに並べることができるので、その場合はより効率的に、一回の造形で複数の金型を完成させることができます。

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