ホワイトペーパー

光造形(SLA)方式3Dプリント の二次硬化ガイド

本技術資料では、二次硬化に関する基礎情報を提供し、二次硬化のプロセスを効率化することで作業時 間の短縮を図り、各材料に備わっている特性を最大限に発揮できるようにする二次硬化の推奨方法 について説明します。

この資料の内容は?

はじめに

Formlabsのレジンはどれも、高度な感光性高分子化学物質で調合されています。Form 3+、Form 3B+、Form 3L、Form 3BLといったFormlabs SLAプリンタは、405nmのレーザー光を使って液体レジンを硬化させ、高精度の固形パーツを生成します。
SLA方式で造形されるパーツは、ビルドプラットフォーム上で造形された直後はまだ「未成熟」状態です。見た目は最終的な形になっていますが、重合がまだ完全に終わっておらず、パーツの材料に備わっている機械的特性が最大限に発揮できる状態に達していません。SLA方式で造形されたパーツが材料特性を最大限に発揮できるようになるには、光と熱で二次硬化させる必要があります。生体適合性材料の場合、規制当局が定めている安全基準を満たすために二次硬化は必須です。

二次硬化科学の概要

SLA方式の3Dプリントに使われるレジンはいずれも、密接に交差結合された架橋高分子または連続的なポリマーチェーン(モノマーやオリゴマーの重合体)のネットワークだと考えることができます。そうした高分子の中には、光と熱を当てると、ポリマーネットワークをさらに交差結合できる反応性分子がまだ残っています。
交差結合がさらに進むと、引張係数や引張強度といった材料特性が強化されます。高分子の中にまだ反応せずに残っている反応性分子を出来るだけ多く反応させて交差結合を促進し、各材料に備わっている特性を最大限に引き出せるようにするのが、二次硬化の目的です。
二次硬化を通じて材料特性が最大限発揮できる状態になったパーツは、もうそれ以上二次硬化させるべきではありません。脆くなったり、反ったりすることがあります。従って、二次硬化のプロトコルを定める際、過剰な硬化を避けられるよう、最適な効果時間と硬化温度を明記しておく必要があります。その推奨設定は、各レジンとパーツの形状の組み合わせによって変わります。

二次硬化用ハードウェア

Formlabsは2017年初期に、自社製レジンを最適に硬化できるように開発した最初の二次硬化用ハードウェア製品、Form Cureをリリースしました。Form Cureには、Formlabs製レジンのそれぞれの最適な硬化温度と時間がプリセットされています。そのため、このハードウェアを使えば、二次硬化の最適な条件を当て推量に頼る必要がなくなりますし、歯科や医療用器具などの製作に使う生体適合性レジンに求められる厳しい安全基準も確実に満たせるようになります。

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