ホワイトペーパー

3Dプリント製金型による射出成形で小ロット量産

本技術資料は、光造形(SLA)方式の3Dプリント製の金型による射出成形でのコストと金型製作コストの削減方法やそのガイドラインを、海外の活用事例を交えながら解説いたします。

この資料の内容は?

イントロダクション

射出成形
射出成形は、樹脂部品の量産方法として代表的な製造プロセスです。極めて僅かな寸法公差にてパーツを大量生産する手法として広く活用されています。また、コスト効率と再現性に優れ、大きな規模で高品質なパーツを作ることが可能です。射出成形では、非常に低単価に1,000から100,000個以上のパーツを量産できます。射出成形による製作は非常に速く、成形機1台につき15秒から60秒で新たなパーツの成形を行えますが、これは、熱可塑性樹脂材料を型の中で高熱で溶かし、高圧でプレスするという工程で行われます。

こうした過酷な成形条件を強いるため、射出成形に使用するツールは昔から切削加工(CNC)か、放電加工(EDM)した金属製のものを使うのが一般的でした。但し、こうしたツールを製造するには、特殊な機械やハイエンドなソフトウェア、ならびに高度なスキルを持つ熟練工が必要なため、必然的高額な工業技法になってしまいます。その結果、金型の製造には通常、4~8週間を要し、成形する部品の形状や複雑さによって製作費も低額で$2,000、高いものになると$100,000以上もすることがあります。

少量生産射出成形用金型の高速製作

光造形(SLA)方式の3Dプリント技術は、成形技法として非常に有効なものです。金型の表面形状はそのまま成形品に反映されるため、SLA光造形の特徴である平滑な表面と非常に高い造形精度、そして離型も簡単に行える点は大きなメリットとなります。SLA方式3Dプリントは、高密度かつ完全な等方性をもって化学結合されるため、異方性と共に積層痕の凹凸形状が造形物表面に残る熱溶解積層(FDM)方式では得られない高品質な金型製作が可能となります。 Formlabs製品のようなデスクトップまたはベンチトップ型3Dプリンタの場合、造形もプリンタの操作もメンテナンスも簡単に行えるため、ワークフローをシンプルに保てます。

方法

3Dプリントした射出成形用の型を使用する際に、考慮すべき点が幾つかあります。

  • 型の寸法精度:3Dプリントした樹脂製金型は、機械加工した金型ほど寸法精度が高くない場合があることを考慮に入れておくことが重要です。ただし、サイズのばらつきを減らすために、3Dプリントした金型を後処理(研磨または機械加工)することは可能です。
  • 圧力と熱による金型の破損またはひび割れ:3Dプリントされた金型は通常、金属金型よりも寿命が短いため、少量生産に向いています。
  • サイクル時間:プラスチックの熱転写が遅いため、機械加工した金型よりも冷却時間が長く掛かります。圧縮空気を使用するなどの冷却方法は、3D プリントされた金型のサイクル時間の短縮に役立ちます。

離型工程:
• パーツが型に接着すると、取り出す時に型が劣化する恐れがあります。離型剤を使ってこの工程の作業を容易にすることもできます。
• フラッシングが発生し、離型の作業を遅らせる原因になることがあります。この現象は、射出中に材料が入り過ぎた型の中から溢れ出るオーバーフィルの状態になるか、分離面が完全な平面になっていない時に起こります。

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